インフルエンザでなきゃ恋

片側にはにくしみ、もう片側には愛がつまってるの

所詮独り言(る・ぽえ)

2020年1/25(土)・26(日) 新国立劇場 小劇場 
「る・ぽえ」
 
メモ。
・宇宙を感じ・る。
 
 
 
 
 

 
 
 

ガイドライン

 
le-himawari.co.jp
 
刑事ルから7年かぁと思いました。
当たり前ですが井深さんも井澤ちゃんも健人くんもいらっしゃらないけど、観客側も俳優側も懐かしいなって気持ちがあるよなと思う所あり。その記憶を掘り起こす時はM氏が傍らにいるわけですが、今回も居てくれたため大変心が穏やかで居られた、ような気がする。
 
26のアフトで俳優陣も仰ってましたが、解釈というのがあまりにも個人に委ねられるものなので何がどうという話でも無いような気がするし記録です。まあただ私は苦しいと思った。苦しかった。何せ今回四角四面の取り囲み型客席のため、見え方がまるで違うので大変困っております。全面観たいぞ。一席ズレるだけでもきっと違うので、その席にはその席だけの貴重さが有るなと感じている次第です。
 
 
 

智恵子抄

 
壊れていく人と、愛した人。
 
www.aozora.gr.jp
 
青空文庫なんでもあるな。
 


 
そりゃこの人もこうなる。
 
辻本くんにとんでもない業を背負わせたなって思ってしまった。
リアルタイムのように動いていく智恵子抄。突き堕ちていく悲壮感、陰る優しさ。見失う、消えていく、色が褪せる。カラーがモノクロに染まっていく倒錯を覚える。辻本くん、細くて背が高くてスタイルがいいからとても驚く。毎回驚く。私智恵子抄苦手なんだなって改めて思う。理解深める努力が必要。
賛美歌*1の使い方を見て容疑者Xの献身を思い出す。私あの映画の終盤がとても好きなので智恵子抄にもノスタルジアを感じていた。全く関係無かれど、天体観測とか、ワンサマーデイとか、夏の終りのようなものを思い描いてしまう。智恵子がなくなった時期は秋らしいのでそれは錯覚であるが。不思議と波音が聞こえるし、不思議と智恵子が見える。どうしてなんだろう、一人芝居のようで五人芝居、不思議で脳みそこんがらがる。底知れない、得体が知れない。
 
 
 

月に吠える

 
臆病な人の零した心の声と、生き様と思い出の話。
 
www.aozora.gr.jp
 
青空文庫貼っとく。
 
音楽良。唯一後味が悪くない。
ずっと朔ちゃんのターンが愉快で楽しいし胸が苦しいし吐きそうにもなる。感情って混ざると怖気になるのかなって思った。人の汗がこれほどまでに滴るのを久しぶりに見た。いつぶりだろう、マダケスだ。うひゃうひゃ言いながらお花ぽんぽん出てくるのどうしようもなくときめく。楽しそうにやってるものだから、なんだか困る。
器用貧乏のように全てを愛そうとしているようにも見えるし、その癖詩とマジックを同梱されることを青筋立てて怒る様が彼の詩に対するプライドを物語っているのかなあ、と思いながら観る。彼に渦巻く何者かを知りたくて詩を読み、周りの人が残したの形を見る。掘り下げれば行くほど臆病で、寂しそうな彼がいた。何処までを調べてどう表現しているのかを改めて確認してみると全然違う物語になってしまった。怖いと思った。
 
ダンディズム爆発してますが彼は30歳です。
 
 
 

中也と秀雄

 
寝取られた男と寝取った男と女と間にいる男の話。立ち位置の違う、一人の男の言葉で。
 
www.aozora.gr.jp
 
とりあえずこれ貼っとこうかなって思う。
 
今回のる・ぽえにおける主題なんだろうなあ、と思ってる。いや、気合よ…ってなる。
入ってきて一言目で心を奪った悪い男だな…としみじみ感じる。
迷子になった子供みたいだなってふらふらしてる中也を観て思う。客観視すれば酷く弱くて脆いプライドの塊を背負った青年であり、美しい子。30歳で死んだ子。円形に原稿用紙を並べる時悪魔召喚かなと思いもしたがある意味自分を呪いに掛けてるのだろうなとも思う。言葉は呪いで、それはとても強いので。
会場をフルに活かした動きと視点で定まらないですけどとても面白い。スポットライトがあまりにも好き過ぎてそっち見たくなっちゃうから正直困ってる。
 
うちわOKなら\噴いて/って作ってるレベルで芸術作品OP中也@碓井くん。ファッショナブルだなぁと思うので現代ものが鈴木さんで見たいなと思っちゃう所。辻本くんがサラッと着てるスーツがあまりにも麗しくスタイルがいい人の美しさは国宝だと思われる。みねくんのチェックのシャツ、愛する。
 
 
 
 
 

ごめん。

 
正直2回じゃ全然分からん。から終わったらちゃんと書きます。*2
とりあえず吐き出しておきたかったし、安心したい気持ちもあったのでこの記事を上げてます。全体的な話もまた後ほどしたい。入り込めないんじゃなくて学が無いから理解の境地じゃないんだなこれが。とりあえず空いた時間に前橋行ってきます。分かろうとする力が足りてない。
 
ただ、「理解されたい」「認められたい」「唯一無二で在りたい」という感情は永遠に存在しているなと思います、勿論現代人にも。詩は自分と向き合って出来るものなのだろうか、頭に浮かんだ言葉を手放して書き記す時、どんな形を持つのだろうか、などしみじみ考える、考えた、歩みは止めてはいけない。
 
 
 
 
 

雑録(ついったの覚書+α)

 
 

1日目(B側)

 
体調悪くなるど重ぽえ(初日の錯覚感も否めず)
 
智恵子抄辻本くん、完全に存在が白百合。整然とした辻本くん鑑賞大会。突然ぱすぱす言うから何か…?と思ったらレモンキャッチの音だった。センターに佇む夫の痛ましい表情を終わりない愛を何処か退廃的な憂鬱を眺めて、それから嘆いて苦しむ…と言うか、悲しむ時間経過を追いかけさせられて苦しみに耐えきれなくなったとこある。優しく奥さんの頭を撫でる高村さんの痛々しい表情…いやあこれ…辻本くん…ほんとよく耐えて乗り切って乗ったな…って若干具合悪くなる演目だった。全景見るの楽しみにしてる…。周りの朗読の雑踏がやまびこに見えて無機質で冷たくて他人事なの胃にくる。
 
月吠え…朔ちゃんが自由で奇天烈で臆病で愛おしくて事が許せば親になりたいだけの人生でした。朔ちゃんの美しさがあの…汗を…手ではらったら、ぴって滴が揺れて顎から垂れて…みねくん美し過ぎてびっくりした…ただし汗だくとする。滴をあんなに美しく払える男みねくん以外にいるの…?
この人ほど、積み重ねた汚れた努力をわたし知らん。楽しい、理解。お花ぽんぽん出して器用に所々披露されるマジック。ステッキあまりにもすき。見え隠れする狂気と詩に傾けた情熱、許さない妥協。傑作、と告げられ卒倒からの芥川くんに同じ言葉を告げる…なんか、少しみねくん本人とリンクするところがあって可愛いなあ…って和んでしまった。芥川くんに吐露した心のうちがまあるくて柔らかくて繊細で、マジックと一緒にするなの怒号と同じくらい朔ちゃんのディテールをはっきりさせてた箇所じゃないかなって思ったりもした。先鋭的でいたい気持ちと主旋律にはなりたくない我が儘、オタクみたいだなと思った。パンフでもどこかのコメントでも見掛けたけど人物像が見えないけど、きっと朔ちゃんとみねくん、少し似てるんだろうなあって思って微笑ましくてしょうがなかった。うきうき乱歩の知識を披露するところ最高に愛しかった。愛しい男を描いてた…あんなにダンディズムなお顔でオギャってた。例えるなら月下美人かなぁ。
 
中也…中也の「汚れ〜」の暗唱してる時からマックス、美。ちゅや皮パンマント帽子碓井くんかっこよすぎて記憶弾けた。これが世にいう「爆イケ」であると定義したい。なんだ、なんだ、って爆音と飛沫に恋しない女居る?いない。モチーフは薔薇で頼む。
 
林氏…落ち着いてみるととんでもない格好良い人なんだよなあ…中身玩具箱みたいなのに。しかし何故今作もたっとした服ばかりを着せられているのか…役どころ上か…。
 
啓さん…好き。ほんとこういう舞台立たせると格好よさ際立って仕方ない…あんなファニーなのに中也の回の淡々としたところに絞め殺される。啓さんがいなかったら締まらないんだろうなって箇所多くて…好きだなあ、良いなあって幸せな気持ちで眺めてられた。幸せ。
 
結局物事を突き詰め人と同じことを嫌い気をてらいたがるし唯一無二でありたい気持ちにまた「アイアムミー」を感じてしまい胸が苦しくなった。気持ちよさの中に自尊心を握り潰される表現が多くて息苦しいと思うし、畳み掛けられて頭の中パニックになったりもする。言葉は洪水、意味を成すのか成さぬのか。
視界ほぼ林氏にジャックされていた時間があり、在りし日のダルマを思い出した。
 
 
 

2日目(A側)

 
図書館へ行く。萩原さんの関連物を読む。
今日のぽえは口当たりが軽い。
 
萩原朔太郎
・朔ちゃんの妹に「みね」ちゃんがいる。
・マザコン
高等遊民
・情緒不安定
・病弱
・「萩原朔太郎(野村喜和夫)」と岩崎書店の「悲しい月夜(詩集)」が読みやすくて良かった。私は死なない蛸が好き。
 
智恵子抄びっくりするくらいレモンの匂いがした。こんなに香ってるものなのか…って驚いた。Aの辺だけ…?2日目から…?場所がまあまあ変わるので判断付かず。まあ初日圧倒されすぎてて嗅覚まで働いてなかったけど。
 
月吠え…「ちょっと遠かった」
今日の芥川くん、ステッキにぴゃーーーーーって近寄って行ってキョトン顔してたのびっくりするほど可愛かった…芥川くんと朔ちゃんのシーン愛し過ぎて困る。年齢って100回くらい思う。胸からぽんぽんはみ出て背中にぽこんてステッキ当たってたから今日はマジックポンコツの日。初回観た朔ちゃんは傲慢で奇天烈でめんどくさいくらい繊細だなあ、だったんだけど、今日の朔ちゃんは少し物憂げだった。
 
中也…「小林」の名を呼ぶ中也は、本当に彼女を愛していたのだろうか。L2Fで座ってる江藤さん見るとまあ優雅に足組んでるわ小林さんがお話ししてるとおめめまんまるにして身を乗り出してるわスポットライト動かしてる時キラキラ目輝かせてるわで頼むから地上でやってくれという気持ちとそんなところまで芝居をするのかという全てに胸苦しく項垂れた。
 
みねくん…詩を読んで解説を読んで昨今の口語訳も読んで人物誌パラ見してると萩原さんの奥底のぐちゃぐちゃした感情が重く微睡んでて常人なわけはそりゃあないんだけど、どうしたもんかってくらい息苦しいところに居たんだろうなと思うところ。水の底のイメージがなんで強いんだろうか、バクテリアか。陰湿というか、泥の底なんだよな。朔ちゃんは公式で医者の息子長男病弱美男子高等遊民だから人生勝ち組なのにそんなカルマを木ノ本さんに背負わせて…と思ったがみねくんそもそも全てを凌駕する爆裂顔良だったわごめん。
アフトで「全部年越しのあの瞬間に置いてきた(から、新年からぽえに向かえた)」って言ってて無性に胸がむぎゅってなる。
 
 
 
f:id:lomo9:20200127105855j:plain
これはああでもないこうでもないと話してた時に食べたパンケーキ。ジュースはパイナップルといちご。
 
るひまくんへ、パンフのROOSEは駄目な方のミスだと思いました。addio!
 

*1:? と呼べば良いのか分からん音楽の学もない

*2:書いてる人死ぬほど理解力弱い。