インフルエンザでなきゃ恋

片側にはにくしみ、もう片側には愛がつまってるの

猿狸合戦観に行ってきました~猿と狸の化かし合いについて~

2/26(日)東京芸術劇場シアター
「SENGOKU WARS~RU・TENエピソード2~猿狸合戦」
12時・15時公演を観てきました。

メモ
・最高
・音楽最高
・ムックさん最高(bot
・(含)タイガーのステマ


神の啓示

カウントダウンイベントにて辻本くんから発表されたる典続編の触れ込み。
わー!すごいね!楽しみだね!なんて行きたいと言っていたYちゃんの応援をしていた私はるーブロで発表されたその日床に崩れ落ちました。

ameblo.jp

脚本/赤澤ムック

聞いてないぞるひまーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー?!?!?!

あっさりと白旗を上げ私もチケット取りますマシーンへと進化しました。推しの脚本ならそれならそうと言ってよね(?)と憤りながらるーオンラインでる典のDVD買いました。(2014年俺地図とる典の2択を強いられた地方民俺地図を取ってしまったの巻)。まあ案の定面白い結果になった事は後日譚としてそのうち書き記します。

結果的に、るひまでこんなにチケットが取れないなんて嘆きを見たのは久しぶりでした…まさかのプラチナチケット化。なんか、いつもキャパがうまく設定出来てないよぅ…と言う気持ちでした。

続編・再演・上映会・DVD etc...

ずずずいーーーーーとお待ち申し上げております。

まあ、私に関してだけ言うと土曜出勤が有りまして日曜しか観られなかったので日曜に半兵衛様がいらっしゃってくださって感無量でした。
でも終わった今となっては全公演観たいです。辛い。


ガイドライン

2014年の年末、明治座にて上演された、黒田官兵衛主人公の物語『るの祭典』。
引きこもりで目薬屋になりたい官兵衛は、騙されて宇宙人の織田信長率いる戦国武将たちの争いに巻き込まれる。
そんな中で起きた明智光秀の謀叛によって、織田信長ピロシキ)は宇宙へ帰り、官兵衛の言葉に感銘を受けた羽柴秀吉明智光秀を討ち天下統一へと名乗りを上げた……。
いつまでもと官兵衛が願った平和な世の中と天下統一。

そんな『るの祭典』の新たな物語がついに誕生致します!
今回のお話しは、官兵衛が主としていだき、心に決めた男「羽柴秀吉」のその後の物語。

時は戦国。本能寺の変から約2年。清州会議を経た、賤ヶ岳の戦いから更に後。
信長の後を継いで、この戦乱の世で「天下人」となるのは一体だれか…。

誰よりも心優しく、貧しいものが殺されていく世の中を嘆き、自分がこの世界を、殺されていく人たちを守りたいと心に誓った、あの羽柴秀吉は…変わっていた。
天下が近くなればなるほど、秀吉は強かに、そして少しずつ冷酷に。
しかしそんな秀吉に、人々は従い始める。

同じころ。天下統一を目指す戦に名乗りを上げた男が。彼の名前は徳川家康
人を動かす能力に秀吉以上に長けた男。
じりじりと頭脳戦を繰り広げる、秀吉と家康の猿と狸の化かし合い合戦の決着とは…?
更に、大阪城築城へと動き出した秀吉の想いとは…。
その後の秀吉の物語。まずは第一章。どうぞお楽しみください。

ameblo.jp
公式ブログより引用

まずは第一章。どうぞお楽しみください。

これ即ちである。

辻本秀吉様について

なんだろう、これに触れずにはさるたぬの話を出来ない気がしたので一応手前に。
辻本くんと言う方は、私はるひまでしかお目にかかっていない存在です。それでもなんだろう、いつも真っ直ぐで、いつも誰かに感謝していて、良いなあ、この人を応援できたら本当に羨ましいなあ。と言う枠に居る方です(井澤ちゃんもそこにいる)。
る典もDVDを見て思ったことは「羽柴主従尊い…」だったのでまあもう、さるたぬに向けて準備は万端、と言う感じでしたこの一ヶ月。
カウントダウンで告知をされた時も、ツイッターでも、コメントでも…本当、いつだって勢いを感じました。この舞台へのとてつもなく大きな気持ちを感じました。チケットが売り切れてしまったことを申し訳ないと、嬉しいとご自分の発言で報告されている姿をとにかく凄いと思いました。

こんな風に「来て欲しい」「声を上げて欲しい」「続けていきたい」と素直に言える俳優はどれだけ居るんだろうと思います。私も普段書かないアンケートをびっしり書き込んで、辻本くんが言う「声」を上げるに少しだけ貢献しようと思ってしまいました。…その結果多分普段よりアンケート多かったんでしょうね…?るーぶろがこんな発言をしていました。

また、客席数いっぱいになるほど沢山のアンケートを頂戴しております。
作品について、ご感想やご意見を頂けること、
こうして沢山のお客様のお声を聞かせていただけると言う事に感謝させていただくと共に
お客様の温かな、そして強い作品への想いや愛情を感じ、改めまして
皆様の想いを裏切ることのないよう今後も精進して作品作りに励んで参りたいと感じております。本当にいつもありがとうございます。

amba.to

るーちゃんがこんな事を書くのはとても珍しい事なのではないかと…(体感でしか有りませんが)私は思いました。これも全て辻本くんのツイートやブログ、公演後の挨拶がもたらした結果なのであれば、その効果は凄まじかったんだなと思います。如何に人の心を動かせるのか…それこそが今回の人たらしの秀吉様であり、強い辻本祐樹さんという俳優が主演を担った結果の大成功だったのでは無いかなと…喋りすぎですな。

あと、辻本くんと言えば何より驚きの美猫さまを飼っていらっしゃる。美しすぎるその子の名は…タイガー…

(何故か辻本くんの美猫紹介コーナーと化した事は充分にお詫び申し上げる。でもタイガーさん本当に美猫。美しい。好き。)


最近ナイトさんという美猫も増えられました。美人一家!!!!!!!!!!!

そんなこんなで私はもう見る前から割と極まっていた事だけご報告致します!押忍!
では感想!


全般通して

だから赤澤ムックは神様だって言っただろ。
上記発言でここからの感想を予想してください。概ね上記に沿います。

コの字型の舞台、12時回はセンターブロックで、15時回ではサイドブロックで見てきましたが…いやぁ…これきっとどこで見ても楽しくて仕方ないんだろうな…と言う作りでした。でも目が全然追いつかない…忙しくて、誰を見るか、何を見るかで視線は定まらない舞台だと思いました。とにかくめちゃめちゃ通路を使うんです。色んなとこを所狭しと駆け回る出演者の皆様。ほんとに、これに尽きる、目が追いつかない。これDVDにするの凄い難しいなーって思うくらい多分見たい人によって見たい場所が違います。私は主に秀吉様を目で追っていましたが、他の方を追うときっと全然違う記憶になっていたんだと思います。どちらかと言うと常に感嘆が漏れるような辻本秀吉様の麗しさ…いやぁ…目張り入った辻本くんは本当に最強に美しいですね?!感動しますいつも…あんなに普段物腰も眼差しも柔らかくてお優しいのに目張り入った途端めちゃめちゃ美しくなりますね…!!!!化物だと思います(失言)。あと出演陣各所でごにょごにょ色々やっててアーーーーー全部見せてーーーーーーって気持ちになるので何度でも見たい。でも生物だから何度でも変わる、一回一回がスペシャルな舞台だなと思いました。最高。

話はる典から2年後、清州会議から。

・人たらしの秀吉様(辻本くん)
・ちょっと体の弱い家康様(鳥越くん)
・勝YEAHに謝り、秀吉のもとへ行く利家(ちょっと新春み感じた。)。(蒼木くん)
・実に自由な信雄様であり、または勝YEAHさま(碕くん)
・献身的で美しく、家康様を誰より慕う数正さん(二瓶さん)

なか(秀吉様ママ)
朝日姫(秀吉様妹)
ねね(秀吉様嫁)
服部半蔵(家康麾下)
全部一人でやりました(加藤啓さん)
るひまは相変わらず気が狂ってる。好きだよ。いやでも今回の加藤啓は凄いぞ…と言う感じでした…普段より更に輝いてた…あのポテンシャルよ…。

と、此処に日替わりゲストさんが加わります。

個人的に一番高まったポイントは登場時、口上です。
キャストが一人ひとり、違う人の人物紹介をしてくれるんですが…主演の秀吉様の名前を呼ぶのはゲストなんです。
今回の6人のキャストさんはる典に登場している方はおれど、同じ配役として登場しているのは秀吉様だけ…なので、全出演者7人の中で秀吉様と前作関係を持っているのはゲストだけなんです。しかも初日は官兵衛殿…る典の主役です。そんな人に名前を呼ばれ、幕が開ける芝居…。
私は始まりが滝口回だったので、「秀吉様が…お屋形さまにお名前を呼ばれて立ち上がって…る…」と興奮し過ぎて開始5分位で泣きました。そして、木ノ本回ではあまりのことに頭噴火しそうになりました。両兵衛が始まりと終わりを告げる、あまりにも美しい流れに、私はその時赤澤ムック御大に直接的にお金を払う方法がないかを少しだけ考えました。木ノ本くんの穏やか過ぎる表情に…「うーん…うん」と真顔で見つめてしまったことだけは…なんでしょう…謝りたい。とても美しかったです。
きっと、キャストもムックさんにも言えることだとは思うのですが、終わってしまった(他人)の物語の主役として生きる重みを感じることも多かったんではないかと思っていたりします。ですが、本当に…こんなに美しい物語を紡いでくださった事には感謝しかありませんでした…今回は美しいと最高だけを延々言う感想になります。

お衣装も美しい、所作も美しい、辻本くんの扇子捌きの優雅なこと…見惚れてしまいます…。
セットもない簡素な舞台上、小道具も最小限、照明は月や様々なものを表し、通路も全て舞台です。うーん…これが侘び寂びだろうか(乏しい)。

個人的には音楽が本当に気持ちよくて…ぼんやり聞きながら「すげぇモンキーマジック感あるな…猿だ…」って思う感じでした。ざっくりですが。音楽が何を使ってるかも凄い教えてほしいでするひまさま~~~~。

上映時間は90分(+アフタートークかな…?)なんですが個人的には最&高過ぎてあの短い中でまとめられた美しさを感じました。長い作品も好きですが、短い舞台にギュッと詰め込まれた物語は個人的に大好きです…あ、ひとみゅー味も感じました!

lomo9.hatenablog.com
私は凄く好きだったので、ものすっごい楽しかったです(Vol.2が4月に決まったとのことです~~めでたい~~~)

秀吉側の見方をしている分には、苦しみというよりかはどれだけ狡猾に統べって行くかに重きを置いて見られる所が楽しくて…でも秀吉様は秀吉様で…深みがありすぎてとんでも苦しい人物へと…赤澤ムック様…あのピュア秀吉様に…なんたる…。

照明の使い方も楽しくて、最後までジェットコースター感凄かったです…なんとも、化かされていたのはこちらだったのだな…って分かる瞬間が気持ち良すぎてアアアアアアアアアってなります。アハ体験。
諸説あり。な所を描かれるムックさんの茶目っ気に愛おしい気持ちが満開でした。こんな諸説が有っても良いんだろうなぁって個人的には幸せになれたので歴史云々はおいておいて、物語の「戯曲」としてみれば楽しくて仕方ない舞台だったと思います。


12時回(お屋形さま回)

粉雪を歌いながら登場されたお屋形さま。いえもう滝口幸広さん。私そもそもの前情報が官兵衛さま回だったので「泣けるって聞いてたけど…あの…歌っとるけど…」とテンションの持って行き方を無くしました。
さて、現在のお屋形様…もといピロシキさんですがパパイヤ星でイタリアンを営んでらっしゃるとか。せっかく戻れたのに家族にも会えずに一人で営んでらっしゃるそうです。目玉はビスマルクだそうな。今回はパパイヤ星から電波を飛ばし、姿形のよく似た青年(たぶん滝口幸広さん)をジャックして秀吉様に会いに来てくれたそうです。
まあ、本体が自由なので寝ている秀吉様と写メ撮っていたり秀吉様にぶっ込んだりめちゃめちゃ自由でした。

最後はほうき星が遮るので通信が切れる~~ということで、「秀吉、がんばってくださいね」ピロシキ様ご退場なされました…。
信長様にもらった名前で、秀吉様は今ステージの中央にいらっしゃるんですよ…と異論ない気持ちを抱えたままじんわりと沸き出す気持ちに蓋しときました。

でもあれほぼ滝口幸広だったよな。

凄い滝口くんらしい…色々吹っ飛んだ回でした。
アフタートークでも「辻ちゃんが司会してるの新鮮~」ってケロッと言ってて、辻本くんが「今?!」ってなってて…W大石可愛すぎかよ…と真顔になる当方。


15時回(半兵衛さま回)

千秋楽。たった5公演、たったの2日間。最後にお出でになった半兵衛様。
サイドブロックから拝顔するお顔が、下を向いているその時も真剣に間合いを取っている…普段なら絶対見られない俳優さんの顔を間近で見ることが出来ました…すごい…。
殿を天下人になるお方と見据えた半兵衛が、「羽柴秀吉役…辻本祐樹」と発した声の凛とした響きに…涙腺決壊でした…こんな粋な演出…やっぱ辛い…凄い素敵…。

日替わりは…うん、出てきた時から木ノ本半兵衛さまでした。
出入りの瞬間は凄くスンッとしていたのに舞台に出た瞬間目を見開いた半兵衛様。

怖い

なんか殿の後ろでぐりんこごろんこ、お客様に着物の下を御開帳していらっしゃいました。その後に

殿、とーの!

と呼ばれ、驚く秀吉様に向かって

「殿が心配だったので化けて出ました」

と。

戦国自由だな?!

速攻で「成仏してください!」と言われおめめをかっぴらいていた半兵衛殿…。
その後もするりするりと殿を交わしながら自分のペースに持ち込み、件のしりとりへ(終わった後ロビー歩いてて知ったんですが重太郎回もしりとりをされたんですね?!親子しんどい)「う」責めにする半兵衛様エグい。流石軍師。秀吉様が「の」で即座に「信長」と言った時「!?」って怪訝な顔をされたのがとても印象的でした。半兵衛様信長様あんまりお好きじゃありませんでしたね…と思うより先に自分の殿が心酔する相手は苦手か、そうか。って気持ちになったので主従は尊い
殿をピッとさせるのも、殿を優しく見守るのも半兵衛なんだなぁ…と思ったら…なんだか…じわじわと…両兵衛を大切に思ってくれたムックさんが書いてくださった、あまりにも優しい日替わりだったなと思いました。

しかしするっと退場したかと思ったらまたこそぉと出てきてジーっと殿の後ろ姿を見つめる半兵衛はリアルに怖かったです。目が本気だった。
るーブロによれば

ちなみに、半兵衛様はまだ成仏なさらないそうですので暫く幽霊ライフを楽しまれておられるようです。

との事なので私が見たものは幽霊だったのだ…怖くて当たり前だ…落ち着け…と言う気持ちです。

アフタートークでもふわふわーっとした木ノ本くんがふわふわーとしててとても…あの…可愛かった…。草履を脱いで一生懸命横に並べたり(それを繰り返したり)自分の背面のお客様に鳥越くんの挨拶が見えないかも…とちょっと横に捌けて「見えますか?」って口パクでお話していたり…いや…いい人かよ…って泣いてました。
木ノ本くんは育ちの良さが滲み出る、ほんっと良い役者さんですね…半兵衛様素敵でございました…。


なう(ロス)

こんなにじわじわくる舞台は久しぶりです…もっと観たかった、もとい全部見たかった。早くもう一度観たい…そう思える本当素敵な舞台でした。

化かし合い、と言いましたがあまりにもハートフルで、そして秀吉様は秀吉様でした。
再演でも続編でも構いません、またお目にかかりたいとんでもなく素敵な舞台でした…上映会待ち望んでおります。

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以上、珍しく舞台はいいぞ!!!な感想でした。