インフルエンザでなきゃ恋

片側にはにくしみ、もう片側には愛がつまってるの

ノイズの間に彼は居る(ウエアハウス-double-)

2020年1/29(水) 新国立劇場 小劇場 
ウエアハウス-double-」
 
メモ。
・エンドルフィンが出まく・る。
 
 
 
 
 

 
 
 
 

ガイドライン

 
le-himawari.co.jp

 
根本的に楽しくしかなりようがないタッグでのカチコミ戦。ってイメージでした。
上演台本を鈴木さんが公開してらっしゃるので。
 
www.suzukatz-cloud.com
 
難しいとか怖いとか聞いて行ったもんだから予想外過ぎてびっくりしました。
 
 
 
 
 

感想。

 
終わってすぐに思ったことは面白い!!だったし嫉妬だったし、ロイヤルミルクティー冷めるのも厭わずアンケートに感想書いた。大変興奮していた。類家@小林且弥氏の器用さに惚れ、東山@平野良氏の普段のキラキラさが鳴りを潜めた常人っぷりに驚いた*1。類家がどれだけも異端に見えるように、東山がサラサラして見えた。だから全般的に感想は類家に持っていかれている。
 
そして「ルイケって実在してる?」以上の感想を持ちませんでした。
 
作中に出てくるホワイトノイズ。
 
youtu.be
 
集中するのに良いとか。今回のキーアイテムとして使われています。
 
当たり前だけど水を買ってきてくれたりジャケットや本を奪われたり(?)してるんだから人として存在してはいるんだろうけど…完全に実態である事を認識できずに居る。それこそ概念と言うか、
 

 
『いつかは言葉が~』
 

 
此処にずっと引っかかってる。ルイケからは生の匂いがしないというか、他人との交流に謎が残るというか…人馴れしていないと言うか…。異常さが似合う小林且弥…100点の男…@板垣さん。B側で観たんですが犬の声が怖い(吠える犬に免疫がない+大きい音が苦手)と、ルイケの顔に表情が無さ過ぎて無を通り越してこれ怒ってるのか?などと思った。彼の言葉の一つ一つに息苦しさを感じ、追い詰められている気持ちになるのはどうしてなんだろうな…ルイケが素直だからなんだろうな。人間ある程度建前を持って生きてるじゃないですか…だからヒガシヤマが苦しむと同時に、観客の息を詰まらせたのかなと思った。これが「怖い」なのかな、と。人に対して素直であれば有るほど「遠慮がない」であり「空気読めない」になる昨今に置いて疑問を投げ掛け、分からなければ問い、引っかかれば話を止めるというのはまあ、日常的に居たら怖いよな―って思う。まあ、友達にはならんし正直関わり合いにはなりたくない、例え、あれだけ顔が良かろうとも
 
不幸話は人間誰しも好きだけど、それは好意的ではない相手*2に対してなら有効であり、よく知らない人から聞かされることは寧ろ苦痛、というジャンルに分類される話の類だと思う。極めて平凡を自称する男が聞き役に徹するにはムナクソで、聞き続ける義理もないのだとすればそれはただの「ノイズ」だったのだろうと思う。さぞ、気分が悪かろう。そりゃ帰りたいし逃げたいし助けられたい。ルイケが椅子を積み上げる度、積み上がっていたのは罪悪感、それとも嫌悪?どちらなのだろうね。
 
ただ、時たま現れるヒガシヤマのどこか世間を遠ざける言葉に、ルイケは何かを見出していたんだろうなと思った。同じ匂いを感じていたんだろうなと思った。私の中ではルイケ、都合よく抽出されたヒガシヤマの中の邪悪さのようにも思ってます。一人になってルイケの持っていた本を読むヒガシヤマ。取り方は人によるんだろうなと思ってますが個人的には毒素の抜けた状態にも見えた。少し心地が良さそうで、少しだけ薄気味が悪くも思う。なんとも後味の良いような悪いような…オタク考えるの好きだからそれぞれのエンドとして迎え入れたい。
 
よく出来た演劇だし、終わりのない演劇だなと感じた。膨らみ、縮み、自由な演劇だなと。縄が上にも張り巡らされているんですが、ライトが当たってそれを見上げるとき、無性に宇宙を感じる時間が有る…中也的になる瞬間が有った。黒く塗られた部分が闇に溶け、光が走っているように見えて綺麗というか不思議で、面白かった。実験と称される演目に相応しく、演じる人と人数でも無限に広がり行く世界だなと。観る場所も変わればまた違う気付きを得られるんだろうなと思います。
 
ただ演者二人の技量に圧倒されたし、この世界観を二人で出した演劇を生で観られたというのは贅沢で、素晴らしいものだと思ってる。観られてとても良かった。恐怖よりも気持ちよさが勝ってしまい楽しい、楽しい、こんな風な演劇を任せられる二人なんだ凄い!!って気持ちしか湧いてこないので私はお二人のこと好きだしお顔も好きだし不安要素を抱いていないし期待値大幅に飛び越えていってくれてすごく楽しかったな、幸せだったなあ。
 
 
 

ウエアハウスとる・ぽえ。

 
同じ会場で同じ期間にほぼテレコでやる意味を考えていた。遠征オタクにしてみると有り難かったりするのだろうか?私は観るまで4日・4日で寄せて欲しいなと思ってたりしましたが。
29はそのままソワレ時間のぽえを観たんですが…いや…ほんと、ほんといいんですよウエアを観た後に見たぽえ。私は29日のぽえが一番好きだったんでカメラ入ってるのめちゃくちゃ嬉しかったです。凄い良かった…殊更智恵子抄が良かった。いや、ぽえの話は後にするとして…ぽえとウエアは地続きだったんだろうな、と考えてる。二作続けてみると本当に…本当に良い…なんか分かんないけど凄く良い…同じ方が書かれた戯曲だから当たり前に不思議と見えてくるものが有り、繋がっている思想が見えて面白い。たくさん考える余地をくれた気がします。大変良かったです、観劇後には妙なアハ感がある。
 
 
 

なんか写真ないかなと思って。

 
開演前にもうやんカレーを食べに行ったんですが撮らなかった。食べるのに必死だった。オクラがずっと美味しい一生食べたかった。
 

 
夜の新国立劇場うろうろするの楽しかった、という写真置いておきます。綺麗だったなあ。さあ…ぽえのことも考えよう。

*1:私は平野良氏をアイドルだと思っている。

*2:強いて言うなら共通する敵